いまの会社に入って、かれこれ13年。 初めて『顛末書』を書いた。
 
顛末書は、いわゆる『始末書』の一歩手前の書類。
 
本来なら、160万円前後の利益が発生するはずのプロジェクトだったのに、
 
無策無労のボンクラ営業のおかげでまるで業績が上がらず、
 
改善の為の具体的な指示はことごとく実行されず、ただ血だけが流れ続けた。
 
こちらの指示に従えないのなら、何か独自の策があるのかと問えば、長い沈黙。
 
だからこその、無策無労たる所以。
 
結局、予定されていた利益は消し飛び、逆に23万円の赤字が発生した。
 
清算してけじめをつけると決め、清算期限を設けて対応を待てば、
 
期日まで何の連絡もして来ずにスッポかし、強制執行に逆ギレする始末。
 
こんな馬鹿のおかげで、生まれて初めて顛末書を書いた。
 
朝一番で顛末書を書いたこの手で、午後はボンクラ営業の背信行為に対しての、
 
問責動議書をかかなくちゃならない。 この大変な時に。 この正念場に。
 
なんで、こんなくだらない事で胸を痛めなければならないんだろう。
 
私が屈強な男なら、意識を失うくらいまで殴り続けてやるのに。
 
私に人事権があれば、即刻クビにしてやるのに。
 
現状を維持するのですら厳しいこの時期に、会社の寄生虫に足を引っ張られるなんて
 
神様もなかなかに、粋な試練を与えてくれるもんだと、つくづく思う。